こどもの泌尿器
赤ちゃん・こどもの泌尿器疾患
泌尿器とは、体内で尿を作り体の外へ出すまでの働きを担う部分のことです。具体的には、腎臓・尿管・膀胱・尿道・外陰部といった器官が含まれます。赤ちゃん・こどもの場合、夜尿症(おねしょ)や包茎、尿の出にくさ、排尿時の痛みなども、泌尿器の病気として診療の対象になります。これらの症状は、成長の過程でみられることもありますが、放置すると生活のしづらさや体調面に影響することがあります。
泌尿器のトラブルは、
- 尿の回数が多い・少ない
- 尿をするときに痛がる
- おねしょが長く続く
といった日常の変化として気づかれることが少なくありません。早めにご相談いただくことで、必要以上に心配せずに済むケースも多くあります。
当クリニックでは、年齢に合った検査と適切なケアで、お子さまが安心して成長できるようサポートします。日常生活の工夫やご家庭での観察ポイントもご案内しますので、気になる症状があればお早めにご相談ください。
亀頭包皮炎
男の子の陰部(おしっこの出口がある部分)の赤みや腫れ、痛みやかゆみが気になる時には亀頭の炎症を疑います。排尿のときに痛みがある、排尿後の不快感が続くときは受診を検討してください。清潔にすることが大切ですが、強い石鹸や強い刺激のあるものは避けます。ぬるま湯でやさしく洗い、自然な乾燥を保つとよいです。自己判断で薬を塗る前に専門医に相談しましょう。
恥垢
男の子の陰部(おしっこの出口がある部分)の先の汚れがたまりやすいことがあります。こすりすぎず、ぬるま湯とやさしい石けんで優しく洗う程度で十分です。排尿時の痛みや異臭、赤みが長く続く時は感染の可能性があるため受診してください。強い薬剤は使わず、清潔を保つことを心がけましょう。
包茎
男の子の陰部(おしっこの出口がある部分)の先端の皮ふがかぶさっている状態をさします。
多くの場合、乳幼児期から学童期にかけてはよく見られるもので、成長とともに自然に治ることもあります。ただし、かぶさった皮ふの中を清潔に保つことが難しいことは多いです。赤く腫れたり、においが強くなったりすることがあります。また、おしっこのたびに痛がる、陰部が腫れている、発熱を伴うといった様子がみられる場合は受診の目安です。日常生活では、無理に皮ふを引っ張る必要はありません。入浴時などに外側をやさしく洗い、清潔を保つことが大切です。治療が必要かどうか、またどのような対応が適切かは、お子さんの年齢や皮ふの状態をふまえて医師が提案します。
停留精巣
睾丸が陰嚢の中に降りていない状態をいいます。場合によっては手術が必要になることがあります。気になったらご受診ください。将来の不妊リスクにつながる可能性があります。こどもの陰嚢の左右に差がある、触れて痛い・腫れるなどの様子を伝え、定期健診を続けてください。
陰嚢水腫
陰嚢の中に液体がたまり腫れている状態です。多くは成長とともに小さくなることがありますが、長く続く場合や大きさに変化がある場合は手術を検討します。痛みが強い・腫れが急に大きくなる・発熱がある場合は是非受診をお願いします。陰嚢の大きさや柔らかさ、痛みの有無を日々記録し、医師に伝えましょう。
陰唇癒合
新生児の時に見られることがありますが、成長とともに自然に開くことが多いです。痛みや排尿の困りごとがない場合は経過観察で問題ありません。痛みや腫れ、排尿が難しくなるような変化がある場合は受診してください。家庭では過度な力を加えず、清潔を保つことが大切です。
鼠径ヘルニア
お腹の中の一部が腹部の薄い壁を通ってしまう状態です。お腹を押さえると腫れが目立つことがあります。泣いたときや歩いたときに腫れが出やすいことが多いです。痛みや腫れが急に大きくなると緊急性が高くなります。基本は外科手術が必要ですので、その場合は専門の医療機関にご紹介いたします。
肛門周囲膿瘍
肛門の周りに赤みと腫れ、痛みが強く出る感染です。発熱や便を出すときの痛みがあると悪化することがあります。膿が出ることもあり、治療には抗菌薬や場合によって膿を出す処置が加わります。排便をスムーズにする工夫として食物繊維と水分を十分に取り、清潔を保つことが大切です。症状が悪化したり長引く場合にはすぐ受診してください。
夜尿症
夜眠っている間におねしょをしてしまうことがあります。多くは成長とともに治っていくものですが、5歳を過ぎても続く場合は受診をおすすめします。就寝前の水分を控えたり、決まった時間に排尿する習慣をつくると良いことがあります。日中の元気や食欲、睡眠の様子に変わりがないかも併せて見てください。発症時期や家族の睡眠パターン、睡眠中の覚醒の有無を医師へ伝えると判断がしやすくなります。
