虫刺され|こどものスキンケア
赤ちゃんやこどもの虫刺され
赤ちゃんやこどもの虫刺されは、症状が数日後に遅れて現れる場合が多く、大人よりも腫れやすい傾向があります。
虫刺されによる症状は、主に痛みとかゆみです。刺された又は咬まれることによる痛みと皮膚に注入される虫の唾液や毒に含まれる物質によるアレルギー反応によって生じる痛みとかゆみがあります。
虫刺されの症状は、虫の種類や刺された部位の他、個々の体質によっても異なります。
虫の種類と症状
私たちの身の回りには様々な種類の虫が生息しており、屋外だけでなく屋内でも注意が必要です。
虫 |
生態など |
症状など |
蚊 (吸血) |
体長5mm程度。 人家周辺、山野などどこにでも生息。 |
発赤、かゆみ。刺されてすぐに出現する場合と、刺されて1~2日で出現する場合がある。乳幼児期は後者の遅延型反応のみ。 |
ノミ (吸血) |
体長2~3mm程度。 イヌやネコに寄生して、 庭や公園などに生息。 室内で飼っているネコやイヌに寄生している場合は室内でも成虫が発生する。 |
赤いブツブツになり、水ぶくれになることが多い。 屋外で刺されるとスネや足を集中的に刺されやすい。刺されてもすぐ気づかず、1~2日後に気づく人も多い。 |
ダニ (吸血) |
体長0.7mm程度。 ベッドや枕などの寝具やカーペット、ソファなどに生息。 |
顔や手足はほとんど刺さず、わき腹や下腹部、ふとももの内側などを刺す。かゆみの強いブツブツができる。 |
ケムシ (毒毛) |
有毒毛をもつ一部のケムシに触れた場合のみ皮膚炎を生じる。ツバキやサザンカにつくチャドクガ、サクラやカエデなどにつくヒロヘリアオイラガの幼虫による被害が多い。 |
触れると激しいかゆみやピリピリした激しい痛みを伴う。じんましんのような症状、あるいは赤いブツブツが多発する。首や腕に集中して生じるのが特徴で、掻くことで症状が広がる。 |
ブユ (ブユ、ブト) (吸血) |
体長2~4mm程度。 高原や山間部の渓流沿いに多く生息。朝夕に活動することが多い。 |
刺されているときは痛み、かゆみをほとんど感じず、半日くらいすると赤く腫れて激しいかゆみを生じる。赤いしこりが長く残ることも。 |
ハチ (刺す) |
ミツバチ、アシナガバチ、スズメバチが代表的。庭木の手入れ中や農作業、ハイキング中の被害が多く、特に秋は注意が必要。 |
激しい痛みと赤い腫れ。ハチ毒によるもので、初めての場合は1日で症状は治まるが、2回目以降はアレルギー反応やショック症状を起こすこともある。 |
虫刺され対策
- 屋外の活動では長袖や長ズボンなどを着用し、肌の露出を控える
- 室内にダニやノミがいる場合は、室内の殺虫を行う
- 携帯用の蚊取りを持ち歩く
- 虫よけスプレーを使用する
※ただし、生後6ヵ月未満など小さいお子さんは虫よけスプレーの使用制限があるため、ご不安な場合は一度ご相談ください。
虫刺されの治療方法
虫刺されの治療は症状に応じて処方する薬の強度が異なります。赤みやかゆみが強い場合はステロイド外用薬を処方します。より症状がひどい場合は、抗ヒスタミン剤やステロイドの内服薬なども必要になるため、まずは診察して症状を診断させていただきます。
また、場合によっては住環境の整備(ペットや庭など)が必要になる場合もあるため、虫刺されの原因もしっかりと問診で聞かせていただきます。
激痛やリンパの腫れ、呼吸困難、血圧低下や意識障害などの症状が見られた場合は速やかに受診するようにしてください。